「キャッチャーの役割はなに?」
こんな風に思ってる方に向けて、キャッチャーの役割をお話します。
キャッチャーの役割を一言で言うなら、ゲームメーカーであり第二の監督です。
ピッチャーの投球を組み立てて試合をつくる役割(ゲームメーカー)、
試合を有利に進めるための的確な指示と判断を出す役割(第二の監督)があります。
本記事ではキャッチャーのゲームメーカーとしての8つの役割、
そして第二の監督としての3つの役割をキャッチャー歴20年以上の私が解説します。
1つ1つの役割を確認しながら、キャッチャーの役割を果たすために全力でプレーしましょう。
コンテンツ
キャッチャーの役割
まずはキャッチャーのゲームメーカーとしての役割です。
キャッチャーのプレイヤーとしての役割は、試合をつくるゲームメーカーになります。
この8つがキャッチャーのプレイヤーとしての役割です。
ピッチャーに気持ちよく投げてもらう
1つ目のキャッチャーの役割はピッチャーに気持ちよく投げてもらうことです。
ピッチャーに気持ちよく投げてもらうための意識するポイントは4つあります。
キャッチャーミットから良い音を鳴らす
フレーミングを実践する
ワンバウンドを止める
適切な声をかける
キャッチャーミットから良い音が鳴ればピッチャーは「球が走ってる」と感じますし、
フレーミングで際どいボールがストライクになればテンポよく投げられます。
また、ワンバウンド処理ができればピッチャーは思い切って腕を振れますし、
ピッチャーの調子を観察して適切な声をかけられれば、いつも通り投げられます。
ピッチャーに調子良く投げてもらうのが、1つ目のキャッチャーの役割になります。
キャッチャーのキャッチングやフレーミングはこちらで詳しく解説してます。
投球を組み立てる(配球&リード)
つぎのキャッチャーの役割は投球の組み立て(配球&リード)です。
キャッチャーはピッチャーに球種&コースのサインを出して、投球を組み立てます。
投球を組み立てるときのポイントは、大きくわけると4つです。
野球のセオリー
ピッチャーの調子
バッターの特徴
試合の状況
投球を組み立てるときに重要なのは根拠です。
投球の根拠になるのが「野球のセオリー」「ピッチャーの調子」
「バッターの特徴」「試合の状況」になります。
投球の組み立ては試合の勝敗を左右するキャッチャーの役割なので、
1つ1つを観察しながら、最適なサインを出しましょう。
投球を組み立てるための最初の1歩目は配球とリードの違いを知ることです。
配球とリードの違いはこちらで詳しく解説してます。
試合のリズムをつくる
3つ目のキャッチャーの役割は試合のリズムをつくることです。
投球テンポをコントロールする
タイムをとる
ちょっとした間を置く
この3つを意識して、自チームの流れになるように試合のリズムをつくります。
投球テンポはキャッチャーがサインを出すタイミングで変えられますし、
連打やエラーが続いたりしたらタイムを取ったほうがいいですね。
試合の流れが良い時を維持するのも大切です
また、相手バッターがピッチャーとのタイミングが合ってるなら、
ちょっとした間をつくって相手バッターを焦らすのも効果的です。
一定のリズムにならないように、相手チームに飲まれないように、
自チームが有利になる流れをつくるのもキャッチャーの役割になります。
キャッチャーがタイムをとるタイミングはこちらで紹介してます。
ベースカバーに入る
つづいてのキャッチャーの役割はベースカバーです。
キャッチャーはランナーがホームに突入する可能性がない限り、
打球が前に飛んだら、適切な場所にベースカバーに入ります。
ファーストのカバー
牽制球のカバー
外野の送球カバー
内野ゴロが飛んだら基本的にはファーストカバー、
ピッチャーが二塁牽制をしたらショート&セカンドからの返球のカバー。
外野まで打球が飛んだのなら、外野手の送球のカバーにもいきます。
ベースカバーのポイントは、送球の方向でポジショニングすること。
内野手の後方にカバーに入るのではなく、送球のカバーを心がければ、
ベースカバーする位置は変わり、次のプレーもしやすくなります。
キャッチャーのベースカバーはこちらで詳しく解説してます。
牽制のサインを出す
5つ目のキャッチャーの役割は牽制のサインを出すことです。
1塁牽制
2塁牽制
3塁牽制
このようにランナーが塁にいるなら、キャッチャーも牽制のサインを出します。
ショートやセカンドが牽制サインを出したりするよね?
もちろん、これらの牽制も効果的です。
ただ、キャッチャーはグラウンド全体を見られるので、
ランナーの動き方や体重の重心を観察しやすいです。
ランナーの2次リードが大きかったり、次の塁を狙いそうな重心にしてるなら、
積極的に牽制のサインを出すのもキャッチャーの役割になります。
キャッチャーの牽制サインの出し方はこちらで詳しく解説してます。
ランナーに対応する
つぎのキャッチャーの役割はランナーの対応です。
ランナーが塁上にいるなら牽制のサインを出すだけでなく、
キャッチャー自身もランナーの対応をします。
盗塁阻止
ピックオフプレー
キャッチャーからの牽制
キャッチャーがランナーをアウトにできれば、試合の流れは変わります。
ランナーが次の塁を狙ってたり、油断してたりするなら、
キャッチャーは積極的にアウトを狙いたいですね。
キャッチャーのスローイングの基本はこちらで解説してます。
ホームを死守する
7つ目のキャッチャーの役割はホームの死守です。
チームの最後の砦はキャッチャーです。
ただ、ランナーの走路を塞いだり、ブロックの姿勢を早めにつくったりすると、
コリジョンルールが適用されてしまいます。
クロスプレーのポイントは、ボールを捕ってから動くことです。
ボールを持ってる状態ならランナーの走路を塞いでもコリジョンルールではないので、
完全捕球をしてからランナーにタッチしましょう。
コリジョンプレーについてはこちらで詳しく解説してます。
守備陣に指示を出す
最後8つ目のキャッチャーの役割は守備陣への指示です。
内野陣:前進や中間守備など
外野人:長打警戒、タッチアップなど
試合の状況は1球1球変わっていきますし、
ピッチャーの調子やチームのバッティングの調子、点差なども違います。
キャッチャーは試合の流れや雰囲気を感じながら、適切な指示を守備陣に出したいですね。
キャッチャーの掛け声についてはこちらで解説してます。
キャッチャーは第二の監督でもある
キャッチャーのプレイヤーとしての役割はゲームメーカーですが、
唯一グラウンド全体を見渡せるので、第二の監督としての役割もあります。
キャッチャーはフィールドの監督でもあるので、この3つの役割もあるんです。
ピッチャーの調子を監督に伝える
1つ目のキャッチャーの第二の監督としての役割は、
ピッチャーの調子を監督に伝えることです。
ピッチャーの調子を一番分かるのはキャッチャーになります。
調子の良し悪し
疲労度
相手打線との相性
この3つくらいは監督に聞かれたら答えられるようにしたいですね。
ピッチャーの調子を考えたリードの仕方はこちらで解説してます。
守備陣に注意喚起をする
つぎのキャッチャーの第二の監督としての役割は、守備陣に注意喚起をすることです。
キャッチャーは内野陣や外野陣、そしてピッチャーに注意喚起をします。
セーフティバント警戒
エンドラン警戒
盗塁警戒
このような声を守備陣にかけて、心構えをしてもらいます。
エラー率やFC率は変わります。
相手監督のサインを観察する
最後3つ目のキャッチャーの第二の監督としての役割は、相手監督のサインを観察することです。
相手監督がサインを出してるなら逐一確認をします。
そして、相手チームのサインが見破れたら最高です。
相手監督のサインを見破れないにしろ、選手たちにはプレッシャーをかけられるので、
抜かりなく観察したいですね。
キャッチャーは司令塔
キャッチャー(捕手)の役割をお話しました。
キャッチャーはプレイヤーとしてはゲームメーカーであり、
グラウンド全体を見渡せるので第二の監督としての役割もあります。
【ゲームメーカーとしての8つの役割】
【第二の監督としての3つの役割】
これに打撃や走塁も加わるので役割が多いですが、やりがいのあるポジションです。
1つ1つの役割を丁寧に果たして、チームを勝利に導きましょう!