「ノーアウトランナー2塁で考えられる作戦を知りたい!」
「キャッチャーの配球はどう組み立てればいい?」
こんな風に思ってる方に向けて、ノーアウトランナー2塁で考えられる作戦をお話します。
ノーアウトランナー2塁なら、基本的にバッターは打ってきます。
下位打線なら右打ちをすれば最低でも1アウトランナー3塁にできますし、
上位打線なら1ヒットでランナーを還すことができますからね。
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ただ、キャッチャーは決めつけてはいけません。
それが守備陣への慢心とつながり、相手チームに仕掛けられ、よりピンチなってしまうんです。
本記事ではノーアウトランナー2塁で考えられる作戦とキャッチャーの配球について、
キャッチャー歴20年以上の私が解説していきます。
ノーアウトランナー2塁は圧倒的に攻撃側が有利ですが、
バッターの打順や試合の状況、セオリーを考慮して、少しずつ好転させたいです。
ノーアウトランナー2塁で考えられる作戦
まずはノーアウトランナー2塁で考えられる作戦です。
主にこの3つの作戦が考えられます。
ありえる確率しては「バント>盗塁>エンドラン」ですね。
バント
1つ目のノーアウトランナー2塁で考えられる作戦はバントです。
下位打線
1点を争う終盤戦
足の速そうな左バッター
このような状況ならバントは十分にありえます。
点差にもよりますが、1アウトランナー3塁になると失点する確率は高くなるので、
簡単にバントを決められないようにバッターにプレッシャーをかけたいです。
打席に足の速そうな左バッターが入ってる場合、
セーフティバントもありえるのでキャッチャーは守備陣に注意がけをしましょう。
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ヒッティングの構えからバントに切り替えるバッターがほとんどなので、
バントはないと決めつけないようにします。
キャッチャーのバント処理方法はこちらで解説してます。
盗塁
つぎのノーアウトランナー2塁で考えられる作戦は盗塁です。
左ピッチャー
牽制しない無警戒の状態
モーションを盗まれた
このようなケースなら盗塁はありえます。
ノーアウトランナー2塁で盗塁を決められると相手チームに流れが一気にいきますし、
その影響で点を奪われる可能性もあがります。
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二次リードが大きかったり、足が速そうだったりするなら、
キャッチャーからもセカンド&ショートからも積極的に牽制サインを出したいです。
相手チームにとって三盗はギャンブル性が高い作戦なので、
ノーマーク(無警戒)にさえしなければ簡単に仕掛けてきません。
キャッチャーの牽制サインの出し方はこちらで詳しく解説してます。
エンドラン
最後3つ目のノーアウトランナー2塁で考えられる作戦はエンドランです。
左バッター
1点を争う終盤戦
転がすのが上手そうなバッター
ノーアウトランナー2塁でエンドランは滅多にありませんが、
このようなケースなら十分に考えられます。
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左バッターなら引っ張って転がすだけでランナーを3塁に進められますし、
1・2塁間を抜ける打球を打てれば得点できる可能性もあるからです。
ただ、バッターが空振りしたときにランナーがアウトになりやすいので、
攻撃側にとっては盗塁以上にリスクの高い作戦になります。
ランエンドヒットはなくはないですが、盗塁と同様に左ピッチャーだったり、
モーションを盗まれたりしない限り、そこまで注意する必要ありません。
ノーアウトランナー2塁の配球(セオリー)
ノーアウトランナー2塁での配球(セオリー)です。
この2つのシーンに分けて、配球を解説します。
ヒッティング場面
ノーアウトランナー2塁でヒッティングしそうな状況での配球(セオリー)です。
このような状況ならヒッティングの可能性が高めになります。
右方向に転がせば進塁打になりますし、単打でも点を取れる可能性があるので、
下手に何かを仕掛けるよりも打たせたほうがリスクが少ないからです。
流れを奪われるリスクもありますからね
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ヒッティング場面での配球のセオリーは、気持ちよく右打ちさせない投球の組み立てです。
右バッターのアウトコース、左バッターならインコースに要求するときは注意します。
打ち取れる自信があったり、見逃す確信があったりするならOKですが、
そうでもないなら多投するべきではないです。
この2つのケースでもう少し具体的に解説します。
初球
ヒッティングしそうなケースでの上位打順(1番~6番)の配球は初球が重要です。
ボール球にするのをおすすめします。
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「変化球ならワンバウンドや外のボール」だね
初球がボールになればバッター有利なカウントになるので、
狙い球を絞ってくる可能性が高くなります。
つまり、バッターが狙ってるボールさえ要求しなければ、
たとえ真ん中のボールでも見逃すので2球目でストライクを取れます。
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そして1球目のボール球と2球目のボールのバッターの反応を観察して、
3球目もバッターが狙ってないボールを要求すればピッチャー有利カウントの完成です。
バッター有利のカウント
つづいてヒッティングしそうなケースで、バッター有利のカウントになった場合の配球です。
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チャンスでバッター有利なカウントなら、ランナーを還したいので、
ヒットにできる確率の高い甘めのストレートを待ちます。
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点を奪われても問題ない状況ならストレートでもOKですが、
そうでもないなら変化球を要求するのが配球(セオリー)です。
大体のバッターは甘めのストレートを待ってるので、変化球なら真ん中でも見逃しますし、
タイミングが合わずに空振りしたり、ファールになったりします。
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最悪フォアボールでもいいよね
下位打線だったり相手バッターが弱気だったりするなら真ん中のストレートでOKですが、
失点したくないなら変化球を要求したいですね。
野球の配球の基本はこちらで解説してます。
作戦がありそうな場面
ノーアウトランナー2塁で作戦がありそうな場面での配球(セオリー)です。
仕掛けてくる可能性の高い「バント>盗塁>エンドラン」の順で解説します。
バント
まずはノーアウトランナー2塁でバントがありそうな場面での配球です。
この2つが効果的なボールです。
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この2つのボールを使って、バッターに簡単にバントをさせないようにしたいです。
もし、バントの可能性がかなり高いならピックオフプレーも効果的になります。
上手くいけばランナーをアウトにできますし、
キャッチャーからの牽制をしておけばランナーのスタートを遅くできますからね。
ピックオフプレーの動き方はこちらで解説してます。
盗塁
つづいてノーアウトランナー2塁で盗塁がありそうな場面での配球です。
左ピッチャー
牽制しない無警戒の状態
モーションを盗まれた
このような状況だと三盗される可能性は高いので、
配球よりもピッチャーからの牽制やピックオフプレーをします。
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普通に投げれば三盗は阻止できるからね
十分に警戒しても盗塁をしてきそうなら、ストレート系を要求して確実に阻止しましょう。
キャッチャーの2塁牽制のコツはこちらで紹介してます。
エンドラン
最後3つ目のノーアウトランナー2塁でエンドランがありそうな場面での配球です。
ワンバウンドするストレート
低めの変化球
高めのストレート
この3つのボールが効果的です。
低めのボールならバッターは当てるのが難しいですし、運良く空振りをしてくれれば、
ワンバウンド処理を上手くできれば三盗を阻止できますからね。
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滅多にないエンドランですが、決められてしまえば失点するので確実に阻止したいです。
ショートバウンドの止め方はこちらで詳しく解説してます。
簡単にストライクを取りにいかない
ノーアウトランナー2塁で考えられる作戦とキャッチャーの配球(セオリー)を解説しました。
この3つの作戦がノーアウトランナー2塁ならありえます。
ヒッティングだと決めつけないようにバッター、ランナー、監督を観察しましょう。
また、ノーアウトランナー2塁での配球(セオリー)を一言でいうと、
「簡単にストライクを取りにいかない」ことです。
ノーアウトランナー2塁は攻撃側が圧倒的に有利なチャンスなので、
バッターは初球を狙ってる可能性が高いですし、仕掛けてくる場合も多いです。
キャッチャーは焦ってストライクを欲しがらず、
少しずつ状況を好転できるように投球を組み立てましょう。