「フィルダースチョイスとエラーの違いを知りたい!」
「フィルダースチョイスの場合、自責点とか打点の記録はどうなる?」
こんな風に思ってる方に向けて、フィルダースチョイスとエラーの違いをお話します。
フィルダースチョイスもエラーも守備側がアウトにできなかったという意味では同じですが、
アウトにできなかった理由に違いがあるですよね。
本記事ではフィルダースチョイスチョイスとエラーの定義とその違い、
そしてフィルダースチョイスになった場合の自責点や打点の記録方法を解説します。
フィルダースチョイスとエラーの違いを理解して、野球をもっと楽しみましょう!
フィルダースチョイスとは?
まずはフィルダースチョイスの定義です。
フィルダースチョイスとは、「守備側の選択」が“本当の意味”です。
公認野球規則にも下記のように明記されてます。
2・28『フィルダースチョイス(野手選択)』
フェアゴロを扱った野手が1塁でバッターをアウトにする代わりに、先行ランナーをアウトにしようと他の塁へ送球する行為をいう。
野球の基本的な考え方はバッターが内野ゴロを打ったら守備側は1塁に送球して、
バッターランナーをアウトにすることです。
それを無視して守備側が1塁以外に送球する行為をフィルダースチョイスと言います。
たとえば「ノーアウト・ランナー1塁」のケース。
バッターがセカンドゴロを打ち、セカンドが2塁に送球したら、
この時点でフィルダースチョイスでになります。
ただ、これは本当の意味でのフィルダースチョイスです。
実際の野球の試合では内野手が塁上のランナーをアウトにしようとして、
アウトにできなかったらフィルダースチョイスになります。
アウトにできなかった場合にFCランプがつきます。
つまり「守備側の選択のミス」が実際に野球の試合で使われる意味です。
エラーとは?
つづいてエラーの定義です。
エラーとは、アウトにできたはずなのにミスによってセーフにする行為です。
内野ゴロを取り損ねた
平凡なフライを落とした
暴投した
これが代表的なエラーになります。
普通にプレーすればバッターランナーや塁上のランナーをアウトにできるのに、
守備側のミスでセーフにしてしまうのがエラーです。
自責点と失点の違いはこちらで解説してます。
フィルダースチョイスとエラーの違い
それではフィルダースチョイスとエラーの違いです。
フィルダースチョイス:選択(判断)のミス
エラー:捕球や送球などプレー中のミス
フィルダースチョイスは判断ミスで、
エラーはプレー中のミスというのが大きな違いになります。
プレー後のミスがFCという覚え方でもOKです。
①ランナー1塁でバッターが三遊間の深いゴロを打ち、
ショートが捕球して2塁に投げたけどセーフ!
②ランナー2塁でバッターがキャッチャー前にバントして、
キャッチャーが3塁に投げたけどセーフ!
どちらもショートやキャッチャーが1塁に送球してればバッターランナーをアウトにできました。
でも、ショートもキャッチャーも1塁送球せずに、
しかも送球先でもアウトにできなかったのでフィルダースチョイスです。
逆にエラーはショートが三遊間のゴロを捕れなかったり、
キャッチャーが3塁に暴投したりすることです。
細かく説明すると他にも違いはありますが、
そこまでの知識が必要なのは野球の審判やスコアラー(記録員)くらいです。
野球の試合をしたり見たりするくらいなら、この違いだけ抑えておけばOKです。
インフィールドフライと故意落球の違いはこちらで解説してます。
自責点や打点の記録方法
最後にフィルダースチョイスとエラーの自責点や打点の記録方法です。
フィルダースチョイスとエラーでは自責点と打点の記録の付け方も違います。
フィルダースチョイス
まずはフィルダースチョイスの自責点と打線の記録方法です。
投手の自責点:なる
打点:つく
打数:カウントされる
打席内容:凡打
フィルダースチョイスは野手の判断ミスですが、
ランナーが生還した場合には投手の自責点になります。
出塁率も下ります。
そして、打点もカウントされます。
たとえばランナー1塁・3塁でバッターが三遊間のゴロを打ち、ショートが2塁に投げたけどセーフで、
その間に3塁ランナーが生還してたら、バッターに打点がつきます。
キャッチャーフライとファールチップの違いはこちらで解説してます。
エラー
つづいてエラーの自責点と打点の記録方法です。
投手の自責点:ならない
打点:つかない(例外あり)
打数:カウントされる
打席内容:凡打
エラーの場合はピッチャーの自責点にはなりません。
またバッターの打数はカウントされ凡打扱いなので出塁率は下がり、打点は基本的にはつきません。
打って点が入る(打点)ではないからね。
しかし、守備側のエラーがなくても得点できたケースだと認められれば、
バッターに打点が記録されます。
たとえばランナー3塁でバッターがファーストゴロを打ち、
ファーストがファンブルしてホームに投げられず、得点されたとします。
この場合、もし3塁ランナーが最高のスタートをしていて、
ファーストがファンブルせずにホームに投げてもセーフだと判断されれば打点。
逆にファンブルせずにホームに投げてればアウトにできたと判断されれば、
エラーによる得点だとみなされ、打点はつきません。
すごくシンプルにすると「打って点が入ったら打点」、
「エラーして点が入ったから打点ではない」で判断すればOKです。
ワイルドピッチとパスボールの違いはこちらで解説してます。
フィルダースチョイスはピッチャーにはキツい
「フィルダースチョイス」と「エラー」の違いをお話しました。
フィルダースチョイス:選択(判断)のミス
エラー:捕球や送球などプレー中のミス
フィルダースチョイスとエラーにはこのような違いがあり、
自責点や打点、打数や打席内容などの記録の付き方も違います。
この違いから分かるのは、
フィルダースチョイスはピッチャーにとってキツいってことです。
自責点にカウントされるからね…。
フィルダースチョイスをした野手には笑顔で「気にするなよ!」と言ってるかもしれませんが、
ピッチャーの内心は穏やかではないと思います。
フィルダースチョイスが生まれるときは常に間一髪のプレーなので時の運もありますが、
試合の流れを考えながら、できるだけ堅実なプレーをしたいですね。