「古田敦也と谷繁元信のキャッチングの違いは?」
「古田敦也と谷繁元信は、どんな考え方でフレーミングしてるのか知りたい!」
「古田敦也と谷繁元信のキャッチングは、どっちが凄い?」
こんな風に思ってる方に向けて、
古田敦也氏と谷繁元信氏のキャッチング(フレーミング)について解説します。
日本プロ野球界の歴代キャッチャーのなかでも、
トップクラスの成績と技術を持っている古田敦也氏と谷繁元信氏。
2人のキャッチング方法は明らかに違いますよね。
議論が巻き起こること自体が凄いんだけどね、ほんと
![](https://crazy-for-baseball.com/wp-content/uploads/2020/06/468348.jpg)
本記事では古田敦也と谷繁元信のキャッチング(フレーミング)の違いを、
5つのポイントで徹底比較していきます。
また、古田敦也と谷繁元信に共通するフレーミングへの考え方、
そして、古田敦也と谷繁元信はどちらが凄いのかについてもお話します。
古田敦也と谷繁元信のキャッチング方法を学んで、
1つでも多くの技術を盗み、試合でのフレーミングに活かしましょう!
※古田式キャッチングと谷繁式キャッチングのそれぞれの詳しい特徴は、
別記事で動画を参考にしながら解説してるので、そちらもご覧ください。
コンテンツ
【徹底比較】古田敦也と谷繁元信のキャッチング(フレーミング)の違い
それでは早速、古田敦也と谷繁元信のキャッチング(フレーミング)の違いを解説します。
この5つのポイントで古田敦也と谷繁元信のキャッチング(フレーミング)を徹底比較していきます。
キャッチャーミットの角度
まずは古田敦也と谷繁元信のキャッチャーミットの角度です。
古田敦也:人差し指が2時の方向
谷繁元信:人差し指が1時の方向
このようにキャッチャーミットの角度から古田式と谷繁式は違います。
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古田式と谷繁式のキャッチャーミットの角度に違いが出る理由は、
キャッチャーミットの動かし方に違いがあるからなんですよね。
古田式はキャッチャーミットの操作性を極限まで上げるために、
人差し指を2時方向にして、脇を少しあけ、ヒジの可動域を広げています。
このキャッチングは操作性は抜群ですが、ボールの勢いに負けやすいのが特徴です。
一方で谷繁式はボールの勢いに負けないように人差し指を1時方向にして、
脇を閉めた状態にし、ヒジの可動域を狭くしてます。
このキャッチングはボールの勢いに負けづらいですが、
操作性は古田式よりも劣るんですよね。
キャッチャーミットを動かしにいくわけではありません
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古田式と谷繁式のキャッチャーミットの角度に違いがあるのは、
キャッチャーミットをどんな風に使いたいのかの理由が違うからなんです。
キャッチャーミットの人差し指の角度についてはこちらで詳しく解説してます。
キャッチャーの構え方
つづいて古田敦也と谷繁元信のキャッチャーの構え方の違いです。
古田敦也:地面につきそうなお尻、キャッチングの主導は左ヒザ
谷繁元信:少し浮いてる両足のかかと、左ヒザのほぼ上にある左ヒジ
古田式と谷繁式のキャッチャーの構え方は、このような違いがあります。
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古田式と谷繁式のキャッチャーの構え方は大きく違いますが、
このような構え方になった理由は、ほぼ同じなんですよね。
古田式が構えたときにお尻が地面につきそうなのも、
谷繁式が両足のかかとを少し浮かせるのもブロッキング対策になります。
古田式のように地面にお尻を近づけるほど股の間のパスボールは減りますし、
谷繁式のようにかかとをあげて重心の位置を前にすれば、ショートバウンドへの反応は上がります。
それを解決するための答えが違う感じです
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また古田式の「キャッチングの主導は左ヒザ」、谷繁式は「左ヒザのほぼ上に左ヒジを持ってくる」、
この違いが出る理由はキャッチャーミットの角度の違う理由と同じです。
古田式は「キャッチャーミットの操作性をあげたい」、谷繁式は「ボールの勢いに負けたくない」、
このようにキャッチングの方向性が違うので、構え方も違ってきます。
古田式のようにキャッチングの主導を左ヒザにすれば、
左ヒザが左ヒジの邪魔をしないのでキャッチャーミットの操作性はあがりますし、
谷繁式のように左ヒザのほぼ上に左ヒジを持ってくれば、
自然と左脇が閉まる形になるのでボールの勢いにはなかなか負けません。
古田式と谷繁式のキャッチャーの構え方には、このような違いがあるんですよね。
キャッチャーの構え方はこちらで詳しく解説してます。
捕球する前のキャッチャーミットの動かし方
古田敦也と谷繁元信の捕球する前のキャッチャーミットの動かし方です。
古田敦也:キャッチャーミットを地面方向に下げる
谷繁元信:キャッチャーミットを手前方向に引く
古田式と谷繁式の捕球する前の動作は、このような違いがあります。
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古田式と谷繁式で捕球する前の動作が変わる理由は、
キャッチングの優先順位が違うからなんですよね。
古田式はキャッチングを最優先してるので、
キャッチャーミットを地面方向に下げて、手をリラックスさせてから捕球にいきます。
一方で谷繁式はピッチャーの的の役割を最優先にしてるので、
キャッチャーミットの面がピッチャーに見えるように手前に引いてからキャッチングします。
こんな感じで古田式と谷繁式はキャッチングの優先順位が違うので、
キャッチングする前の動作も変わってくるんですよね。
古田式レベルでは左手の脱力はできません
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ただ、古田式でも谷繁式でもキャッチングする前にキャッチャーミットを動かし、
左手を一旦リラックスさせるという点は同じです。
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キャッチングするキャッチャーはいません。無理です
古田式と谷繁式の捕球する前の動作は、このような違いがあります。
捕球する瞬間のキャッチャーミットの動き
つぎに古田敦也と谷繁元信の捕球する瞬間のキャッチャーミットの動きです。
古田敦也:ボールゾーンからキャッチャーミットを動かす
谷繁元信:ボールに対して最短距離でキャッチャーミットを動かす
これが古田式と谷繁式のキャッチング(フレーミング)で一番大きく違う点です。
そして「古田式はキャッチャーミットを動かす」「谷繁式はキャッチャーミットを動かさない」、
こんな風に言われる理由にもなってます。
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もう少しだけ詳しく古田式の捕球する瞬間のキャッチャーミットの動きを解説します。
(※詳しい解説は別記事でしてます)
基本的なキャッチャーミットの動かし方(捕る瞬間)は、
谷繁式のようにピッチャーが投げたボールに対して最短距離に動かす方法です。
アウトコースにボールが来たら、直線的にキャッチャーミットをアウトコースに持っていき、
そのままボールを捕ります。
一方で、古田式は最短距離でキャッチャーミットを動かさないんです。
アウトコースにボールが来たら、
キャッチャーミットをよりアウトコース(ややボールゾーン)に持っていき、
キャッチャーミットを戻しながらアウトコースのボールを捕ります。
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ボールを捕るイメージです
これが「古田式はキャッチャーミットを動かす」「谷繁式はキャッチャーミットを動かさない」、
こんな風に議論される理由であり、それぞれのキャッチングで一番大きく違う部分です。
捕球したあとのキャッチング
最後に田敦也と谷繁元信の捕球したあとのキャッチングの違いです。
古田敦也:キャッチャーミットを動かさない
谷繁元信:キャッチャーミットを動かさない
古田式と谷繁式のキャッチング(フレーミング)で、
捕球したあとのキャッチングは唯一同じになっています。
古田式もキャッチャーミットを動かしてないの!?
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古田式のキャッチング(フレーミング)はキャッチャーミットが動いてるように見えますが、
捕球したあとのキャッチャーミットはしっかりと止まっています。
古田式のキャッチャーミットが動いて見える理由は、
捕球する瞬間にキャッチャーミットを動かしてるからなんです。
(※捕球する瞬間のキャッチャーミットの動きを参照)
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捕球したあとに動いてるように見えます
一方で谷繁式は「まったくキャッチャーミットが動かない」と言われてます。
ですが、捕球する前にキャッチャーミットを手前に引いてますし、
ピッチャーが投げてからボールを捕るまでまったく動いてないわけではないんです。
では、どうして谷繁式はキャッチャーミットを動かしてないように見えるのか?
それはキャッチャーミットの面がずーっとピッチャーに見えていて(正面を向いてる)、
しかもキャッチャーミットの動く範囲が狭いからなんです。
谷繁式もキャッチャーミットは動いてるんですが、
捕球する前のキャッチャーミットの動きが小さいので、動いていないように見えます。
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ただ、古田式も谷繁式も捕球したあとはキャッチャーミットを動かしてません。
これは古田式と谷繁式のキャッチング(フレーミング)で唯一、違わない部分です。
古田敦也と谷繁元信のキャッチング(フレーミング)に共通する考え方
古田敦也と谷繁元信のキャッチング(フレーミング)には、さまざまな違いがあります。
でも実は、キャッチングに対する考え方は同じなんですよね!
古田式と谷繁式のキャッチング(フレーミング)には、この2つの考え方が共通してます。
審判に正しく判定してもらう
まず1つ目の古田式と谷繁式のキャッチング(フレーミング)に共通する考え方は、
審判に正しく判定してもらうというものです。
審判に正しく判定してもらうというのは、
「ストライクをストライク」「ボールをボール」だとジャッジしてもらうことです。
最低なキャッチングとは、どのようなキャッチングだと思いますか?
それはストライクなのにボールと判定されてしまうキャッチングです。
たとえば低めのボールを捕った瞬間にキャッチャーミットが下がってしまったり、
高めのボールを捕った瞬間にキャッチャーミットが上がってしまったり。
こんなキャッチングをしてしまったら、
本来はストライクでも審判はボールと判定する可能性があります。
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また、稀にボール球をストライクと判定させるのがフレーミングだと思ってる方がいますが、
これは間違いです。
ボール球を審判にストライクと判定させるためのフレーミングをしていたら、
周りに回って、自チームの攻撃のときにも影響を与えますよね。
守備をしてるときは助かりますが、攻撃側になったら不利になるんです。
『審判にストライクをストライクと判定してもらうためのキャッチングをする』
これは古田式にも谷繁式にも共通する考え方です。
キャッチャーのキャッチングやフレーミングはこちらで詳しく解説してます。
捕球したらキャッチャーミットを動かさない
2つ目の古田式と谷繁式のキャッチング(フレーミング)に共通する考え方は、
捕球したらキャッチャーミットを動かさないことです。
古田式は捕球したあとにキャッチャーミットを動かしてるように見えますが、
実は捕球する瞬間に動いてるだけで、捕球したあとには動いてませんし、
谷繁式はキャッチャーミットがずーっと動いてないように見えますよね。
古田式も谷繁式も捕球したらキャッチャーミットを動かさないのも、
「審判に正しく判定してもらうため」なのです。
審判は「騙してるな」としか思わないよね
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これも古田式と谷繁式のキャッチング(フレーミンング)に共通するものです。
たまに捕球したあとにキャッチャーミットを動かす選手がいますが、
それはフレーミングでもなんでもないので、やめましょう!
古田敦也と谷繁元信のキャッチングはどちらが凄い?
それでは、古田敦也と谷繁元信のキャッチングはどちらが凄いのか?
この究極の質問に対する私の回答をお伝えしようと思います。
まず前提として古田式のキャッチングも谷繁式キャッチングもどちらも凄いです。
古田式のキャッチングのようにボールを捕る瞬間にキャッチャーミットを動かすには、
究極の動体視力と判断力が必要になりますし、
谷繁式のキャッチングのように捕球する前にキャッチャーミットを下げないでいるには、
左手を極限までリラックスさせる必要があるからです。
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普通のキャッチャーなら左手が1試合もたないです
古田式も谷繁式もキャッチングを再現しようと思ったら、かなりの技術が必要になります。
ただ!
どちちも凄いだと面白くない答えになってしまうので、
独断と偏見でどっちが凄いのか回答させていただきます。
私が凄いと思うのは「古田式のキャッチング」です。
なぜなら、古田式のキャッチングは唯一無二だから。
ボールが実際に来る位置よりもキャッチャーミットをボールゾーンに持っていき、
戻しながら捕球するのは古田敦也氏にしかできない技術だと思います。
プロ野球のキャッチャーのなかにもキャッチャーミットを動かす選手はいますが、
そのすべてが捕球したあとにキャッチャーミットを動かしてます。
ボールを捕る瞬間にキャッチャーミットを動かしてる選手は1人もいませんし、
そもそも古田式のキャッチングを再現しようと思えないのかもしれません。
変化球もキレキレだよね
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そんなピッチャーたちが投げるボールより先回りしてキャッチャーミットを動かすのは、
実は異次元すぎるレベルなんですよね。
「今後、古田式キャッチングを再現できるキャッチャーは現れないのではないか?」
そのくらいまで思ってしまう技術です。
一方で、谷繁式のキャッチングも凄いのは間違いないのですが、
キャッチャーがマネをするなら谷繁式のキャッチングだとよく言われてます。
それは審判が判定しやすいキャッチングという理由もありますが、
古田式よりも谷繁式のほうが再現しやすいという理由もあるんだと思います。
谷繁式キャッチングのボールを捕る瞬間のキャッチャーミットの動かし方は、
ボールに対してキャッチャーミットを最短距離で動かし、捕球しにいきます。
これは基本の捕球方法であり、キャッチボールでもその動きを無意識にしてるんです。
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そこからグローブを戻しながら捕球するなんてしないよね
つまり、谷繁式キャッチングは基本に忠実なキャッチングであり、
審判は判定しやすい捕球の仕方なので谷繁式をマネしたほうがいいと言われるんです。
谷繁式キャッチングを参考にしてたみたいです。
再現は難しかったみたいですが…
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『マネできない古田式キャッチングとマネしたほうがいい谷繁式キャッチング』
古田敦也と谷繁元信のキャッチングはどちらが凄いのかと聞かれたら、
「誰も再現することのできない古田式キャッチング」というのが私の答えです。
古田敦也式のキャッチング方法と谷繁式フレーミング(キャッチング)はこちらでまとめています。
キャッチングへの考え方は同じ!
古田敦也と谷繁元信のキャッチング(フレーミング)の違いを解説しました。
【キャッチャーミットの角度】
古田敦也:人差し指が2時の方向
谷繁元信:人差し指が1時の方向
【キャッチャーの構え方】
古田敦也:地面につきそうなお尻、キャッチングの主導は左ヒザ
谷繁元信:少し浮いてる両足のかかと、左ヒザのほぼ上にある左ヒジ
【捕球する前】
古田敦也:キャッチャーミットを地面方向に下げる
谷繁元信:キャッチャーミットを手前方向に引く
【捕球する瞬間】
古田敦也:ボールゾーンからキャッチャーミットを動かす
谷繁元信:ボールに対して最短距離でキャッチャーミットを動かす
【捕球したあと】
古田敦也:キャッチャーミットを動かさない
谷繁元信:キャッチャーミットを動かさない
古田式と谷繁式のキャッチングには、このような違いがあります。
ですが、古田式も谷繁式もキャッチングに対する考え方は同じです!
「審判にストライクをストライクと判定してもらう」
この考え方は古田式にも谷繁式にも共通していて、
それを実現するためにたどり着いたキャッチング方法が違っただけなんですよね。
お互いの身体的な特徴や今までの野球環境の違いから、
このようなオリジナルのキャッチングになったのだと思います。
キャッチングへの考え方は同じだけど、キャッチング方法は違う。
それぞれのキャッチングを極めた2人はやっぱり凄いですね、凄すぎです!