「何をしたら守備妨害になるの?」

「ランナーや打者走者が守備妨害になるケースを知りたい!」

こんな風に思ってる方に向けて、守備妨害のルールをお話します。

野球を大きく分けると「打撃」「守備」「走塁」の3つですが、
このなかで1番優先順位が高いのはどれかご存知ですか?

そりゃ〜、バッティングでしょ!

 

実は「守備」なんです。

だからこそ、守備妨害のルールを正しく理解しておくことは大切です。

本記事では守備妨害のルールやランナーや打者走者による守備妨害の具体例、
そして、その他の守備妨害になる事例について解説していきます。

守備妨害のルールを正しく把握して「妨害をしない・させないプレー」を心掛けましょう!

守備妨害とは?

守備妨害とは、攻撃側のプレイヤーが守備を妨害することです。

攻撃側のプレイヤーを大きくわけるとこの3つになります。

バッター

ランナー

その他のプレイヤー

バッターであればキャッチャーやファースト、
ランナーならセカンド、ショート、サードの守備妨害をする可能性があります。

その他のプレイヤーとはネクストバッターズサークルに入ってる次打者、
ブルペンで肩を温めてるピッチャーやキャッチャーやランナーコーチなどが当てはまります。

このような攻撃側のプレイヤーたちが守備を妨害すれば、審判は守備妨害と判定します。

審判や観客による守備妨害もあります

ボールデッドの意味はこちらで解説してます。

守備妨害のルール

それでは詳しく守備妨害のルールをお話します。

次の場合は、打者または走者によるインターフェアとなる。
(1)捕手に捕球されていない第3ストライクの後、打者走者が投球を処理しようとしている捕手を明らかに妨げた場合。
(2)打者または走者が、まだファウルと決まらないままファウル地域を動いている打球の進路を、どんな方法であろうとも故意に狂わせた場合。
(3)0アウトまたは1アウトで、走者三塁のとき、打者が本塁における野手のプレイを妨げた場合。
(4)1人または2人以上の攻撃側メンバーが、走者が達しようとする塁に接近して立つか、あるいは、その塁の付近に集合して守備側を妨げるか、惑乱させるか、ことさらに守備を困難にした場合。
(5)アウトになったばかりの打者または走者、あるいは得点したばかりの走者が、味方の走者に対する野手の次の行動を阻止するか、あるいは妨げた場合
(6)走者が明らかに併殺を行なわせまいとして故意に打球を妨げるか、または打球を処理している野手を妨害したと審判員が判断したとき
(7)打者走者が、明らかに併殺を行なわせまいとして故意に打球を妨げるか、または打球を処理している野手を妨害したと審判員が判断したとき
(8)三塁または一塁のベースコーチが、走者に触れるか、または支えるかして、走者の三塁または一塁への帰塁、あるいはそれらの離塁を、肉体的に援助したと審判員が認めた場合。
(9)走者三塁のとき、ベースコーチが自己のボックスを離れて、なんらかの動作で野手の送球を誘致した場合。
(10)走者が打球を処理しようとしている野手を避けなかったか、あるいは送球を故意に妨げた場合。
(11)野手(投手を含む)に触れていないフェアボールが、フェア地域で走者に触れた場合。

(※詳しくは後ほどケース別で解説します。)

守備妨害を大きく分けるとこの5つです。

①バッターランナーやランナーが野手の守備を妨害する

②ランナーが打球に当たる、故意に送球に当たる

③フェアかファールを判定されてない打球に故意に狂わせる

④ランナーコーチがランナーに触る

⑤ランナーコーチがコーチャーズボックスから離れて野手の送球を誘致する

「①ランナーが野手の守備を妨害」や「②ランナーが打球に当たるの」は、
守備妨害というのは有名なルールです。

③④⑤の打球やランナーコーチに関わる守備妨害は意外と知られません

守備妨害のペナルティ

攻撃側は守備妨害と判断されるとペナルティを受けます。

走者はアウトになりボールデッドとなる。
審判員が、打者、打者走者または走者に妨害によるアウトを宣告した場合には、他のすべての走者は、妨害発生の瞬間にすでに占有していたと審判員が判断する塁まで戻らなければならない。
ただし、本規則で別に規定した場合を除く。
打者走者が一塁に到達しないうちに妨害が発生したときは、すべての走者は投手の投球当時占有していた塁に戻らなければならない。
ただし、0アウトまたは1アウトのとき、本塁でのプレイで走者が得点した後、打者走者がスリーフットレーンの外を走って守備妨害でアウトが宣告されても、その走者はそのままセーフが認められて、得点は記録される。

ポイントは「基本的にはランナーがアウト」になることです。

バッターやランナーコーチに
ペナルティを与えられないからね

 

守備妨害をすればバッターランナーかランナーがアウトになります。

そして、アウトになる優先度は「守備妨害をした>本塁に近い」です。

守備妨害をしたバッターランナーやランナーが優先でアウトになり、
守備妨害の対象を特定できない場合は本塁に近いランナーがアウトになります。

基本的に守備妨害のペナルティはアウト1つですが、併殺での守備妨害はより厳しいです。

ランナーが守備妨害:ランナーとバッターランナーの2人がアウト

バッターランナーが守備妨害:バッターランナーと対象のランナー or 本塁に近いランナー

併殺の守備妨害はアウト2つのペナルティになります

 

つまり、併殺プレーの守備妨害はダブルプレーになるってことです。

攻撃側による守備妨害はアウト1つを献上したり、下手すれば2つ奪われるので、
ラフプレーではなく、安心安全なプレーをしましょう!

ランナーによる守備妨害

それでは攻撃側のプレイヤー別の守備妨害について解説します。

まずはランナーによる守備妨害からです。

①ファールかフェアを判定されてない打球に触る

②アウトなった or 得点したランナーが野手の守備を妨げる

③併殺の可能性のある打球や併殺プレーを故意に邪魔をする

④打球を処理する野手を避けなかったり、送球を故意に防ぐ

⑤野手が触ってないフェアボールを、フェアグランド内で当たる

主なランナーによる守備妨害はこの5つです。

その他は審判判断だね

 

ランナーによる守備妨害のポイントは2つです。

「打球には触らない、当たらないようにする」

「野手の守備を妨害しない」

ケースによっては細かい注意が必要になりますが、
この2つを心がけて走塁をすれば、滅多に守備妨害にはなりません。

打者やバッター走者による守備妨害

つづいて打者やバッター走者による守備妨害です。

①3ストライク目の投球を処理している捕手を故意に邪魔する

②ファールかフェアを判定されてない打球に触る

③0アウト1アウト 、ランナー3塁のときに本塁付近でプレーを邪魔する

④アウトになったのに野手のプレーを妨げる

⑤併殺の可能性のある打球や併殺プレーを故意に邪魔をする

⑥野手が触ってないフェアボールを、フェアグランド内で当たる

打者やバッター走者による主な守備妨害はこの6つです。

②④⑤⑥はランナーによる守備妨害と同じです

 

打者やバッター走者による守備妨害のポイントは3つです。

「キャッチャーを邪魔しないように気をつける」

「打球には触らない、当たらないようにする」

「野手の守備を妨害しない」

この3つを心がけてプレーをすれば、守備妨害にはなりません。

バント処理時のキャッチャーと
バッターの関係性は特殊だよ!

 

バント処理時のバッターの守備妨害とキャッチャーの走塁妨害のルールはこちらで解説してます。

その他の守備妨害

最後にその他の守備妨害です。

バッターやランナー、打者走者以外にも守備妨害はありえるので、
役割を任されるときがあれば気をつけたいですね。

ランナーコーチによる守備妨害

ランナーコーチによる守備妨害はこちらです。

①ファールかフェアを判定されてない打球に触る

②ランナーに触わり動きをサポートする

③ランナー三塁のときにコーチャーズボックスを離れて野手の送球を誘う

ランナーコーチによる守備妨害は滅多にありませんが、
②には気をつけたいですね。

ランナーがホームに突入するときにはありえませんが、
3塁ベースに戻したいときに身体にぶつかる可能性はあります。

勢い余っては許されません

 

ランナーコーチが守備妨害だと判断された場合のペナルティは、
3塁ランナーがアウトになります。

 

ハーフスイングの基準はこちらで解説します。

ボールボーイやベンチ選手による守備妨害

つづいてボールボーイやバットボーイ、ベンチ選手による守備妨害です。

①ファールかフェアを判定されてない打球に触る

②インプレー中のボールやフェアボールを拾う

①や②は故意ではなかったらインプレー(プレー続行)ですが、
故意だと判断されれば守備妨害になります。

野手が暴投した送球」や「キャッチャーが後逸したボール」など、
プレー中のボールやフェア打球は避けましょう!

ちなみに拾う行為は故意だと判断されるからね

 

このケースのペナルティは審判判断になります。

守備妨害がなかったらどのような状況になっていたかを考え、審判がランナーへの指示をします。

 

コリジョンプレーについてはこちらで詳しく解説してます。

審判による守備妨害

最後に審判による守備妨害です。

①キャッチャーの送球を妨害する

②野手が触ってないフェアボールに当たる

①の場合でもキャッチャーの送球でランナーをアウトにできたら、
守備妨害にはなりません。

球審がキャッチャーの送球を妨害して、ランナーをアウトにできなかったら、
ランナーは元にいた塁に戻ることになります。

この場合の守備妨害のペナルティは、
「仕切り直し」のイメージですね

 

一方で②の場合は違います。

審判が野手が触ってないフェアボールに当たってしまった場合、
バッターは1塁ベースまでの進塁を許されます。

審判は石じゃないの?

 

基本的に審判は石のイメージで問題はありません。

ですが野手がプレーしてないフェア打球(触ってない、股間や横を通過していない)なら、
インプレー(プレー続行)ではなく、ボールデッド(プレー中断)となります。

そして、打球を打ったバッターに1塁への進塁が与えられるんですよね。

審判は石ころではない例外もあるので、
覚えておくといいですね!

走塁妨害と守備妨害の境界線はこちらで解説してます。

ボールボーイやベンチ選手も気をつけよう!

守備妨害のルールについて解説しました。

①バッターランナーやランナーが野手の守備を妨害する

②ランナーが打球に当たる、故意に送球に当たる

③フェアかファールを判定されてない打球に故意に狂わせる

④ランナーコーチがランナーに触る

⑤ランナーコーチがコーチャーズボックスから離れて野手の送球を誘致する

この5つが主な守備妨害なので役割を任されたときには、
頭の片隅にいれながらプレーするといいですね!

また、試合に出てる選手だけではなく、
ボールボーイやベンチ選手にも守備妨害はありえます。

プレーしてないと注意力が散漫になりがちですが、
試合に集中して守備妨害をしないように気をつけましょう!

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