「春の選抜高校野球の出場校の決め方を知りたい!」
こんな風に思ってる方に向けて、
春の選抜高校野球の出場校の決め方についてお話します。
春の選抜高校野球と夏の甲子園は球場が同じなので、
大会の仕組みも変わらないだろうと思いがちですが、実は違います。
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他にも春の選抜高校野球と夏の甲子園では選考基準の違いがあるんです。
本記事では春の選抜高校野球の出場校は誰が決めるのか、また出場高校数や出場校の決め方、
そして春の選抜高校野球と夏の甲子園の選考基準の違いを解説します。
春の選抜高校野球と夏の甲子園の違いがわかると、
同じ甲子園なのに温度差が違う理由も見えてきます。
コンテンツ
春の選抜高校野球の出場校数
まずは春の選抜高校野球の出場校数です。
春の選抜高校野球は基本的には32校が出場します。
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春の選抜高校野球に出場できる32校の内訳はこちらです。
それぞれどのような枠なのか簡単に解説します。
一般枠(28校)
春の選抜高校野球の出場校は一般枠の28校。
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28の一般枠は47都道府県をブロックにわけて、振り分けられています。
北海道ブロック:1
東北ブロック:2
関東ブロック:5
東京:1
北信越ブロック:2
東海ブロック:2
近畿ブロック:6
中国ブロック:2(※1)
四国ブロック:2(※1)
九州ブロック:4
(※1:試合の結果や内容をみて中四国ブロックからもう1枠が出場)
この一般枠が春の選抜高校野球のメインの出場校です。
明治神宮大会枠(1校)
つづいての春の選抜高校野球の出場校は明治神宮大会枠です。
明治神宮大会枠とは、
明治神宮大会で優勝すれば春の選抜高校野球に出場が決定する枠になります。
明治神宮大会に出場できるのは各ブロックの秋大会を優勝した10校。
①47都道府県の大会が開催される
②各大会の上位校が各ブロックの秋大会に出場する
③10個あるブロック大会の各優勝高校が明治神宮大会に出場
④明治神宮大会の優勝高校が春のセンバツに出場決定
このような流れで明治神宮大会枠が決まります。
明治神宮大会で優勝した高校は、
この秋の全国の高校のなかで一番試合に勝ったチームなので出場が決定するんだと思います。
21世紀枠(3校)
最後の春の選抜高校野球の出場校は21世紀枠です。
21世紀枠とは野球の強さだけでなく、
高校生として高校球児として模範となる高校が出場できる枠になります。
21世紀枠は47都道府県の大会でベスト16までに入れば、
どこの高校にも可能性があります。
21世紀枠の3校の決まり方はまた別記事で紹介します。
春の選抜高校野球の出場校は誰が決めるのか?
つづいて春の選抜高校野球の出場校は誰が決めるのかです。
日本高等学校野球連盟(高野連)
毎日新聞
この2つから選考委員に選ばれた人たちが春の選抜高校野球の出場校を決めます。
厳密にいうと、高野連と毎日新聞社から春の選抜高校野球の運営委員会のメンバーをまずは選び、
その運営委員会のメンバーから選考委員を選びます。
そして、その選考委員が独自の選考基準をベースに春の選抜高校野球の出場校を決めていく流れです。
つまり、春の選抜高校野球は勝ったチームが出場するわけではないんです。
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選考委員が選ばなければ出場できません
春の選抜高校野球の出場校の決め方
それでは春の選抜高校野球の出場校の決め方です。
高野連と毎日新聞社から選ばれた選考委員は、
主にこの3つのポイントで春の選抜高校野球の出場高校を決めています。
独自の選考基準
まず1つ目の春の選抜高校野球の出場校の決め方は独自の選考基準です。
高野連と毎日新聞社が策定した独自の出場校選考基準があります。
出場校選考基準
(1) 大会開催年度高校野球大会参加者資格規定に適合したもの。
(2) 日本学生野球憲章の精神に違反しないもの。
(3) 校風、品位、技能とも高校野球にふさわしいもので、各都道府県高校野球連盟から推薦された候補校の中から地域的な面も加味して選出する。
(4) 技能についてはその年度全国高等学校野球選手権大会終了後より11月30日までの試合成績ならびに実力などを勘案するが、勝敗のみにこだわらずその試合内容などを参考とする。
(5) 本大会はあくまで予選をもたないことを特色する。従って秋の地区大会は一つの参考資料であって本大会の予選ではない。
(1)(2)の項目は普通の高校の野球部ならどこもOKです。
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ポイントは(3)と(4)になります。
この2つをまとめて要約すると、
「各都道府県の高校野球連盟から推薦されていて、秋の大会の成績と試合内容などを参考」
この考え方が春の選抜高校野球の出場校の決め方のベースです。
また(5)には秋の大会の成績は参考資料であり、
春の選抜高校野球の予選ではないと言い切っています。
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各ブロックの秋大会の結果
つぎの春の選抜高校野球の出場校の決め方は各ブロックの秋大会の結果です。
春の選抜高校野球は各都道府県で勝ち上がった高校ではなく、
秋の大会の試合結果や内容を参考にして選考委員が決めます。
選考の参考になる各ブロックの秋の大会はこちらです。
北海道ブロック(北海道)
東北ブロック(青森、秋田、岩手、山形、宮城、福島)
関東ブロック(茨城、栃木、群馬、埼玉、神奈川、山梨)
東京(※関東ブロックには参加しない)
北信越ブロック(富山、石川、福井、新潟、長野)
東海ブロック(三重、愛知、静岡、岐阜)
近畿ブロック(大阪、兵庫、京都、和歌山、奈良、滋賀)
中国ブロック(岡山、広島、島根、鳥取、山口)
四国ブロック(愛媛、香川、高知、徳島)
九州ブロック(福岡、佐賀、長崎、熊本、鹿児島、宮崎、大分、沖縄)
まずは各都道府県のなかで大会が行われ、
そこで勝ち上がった上位チームが各ブロックの大会に出場します。
たとえば青森県内で1番になってから、
秋田県や岩手県の上位校が参加する東北ブロックの大会に参加できる流れです。
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選抜高校野球の独自の選考基準(4)は、この各ブロック大会の成績や試合内容を参考にします。
明治神宮大会の結果
最後3つ目の春の選抜高校野球の出場校の決め方は明治神宮大会の結果です。
秋の全国大会的な立ち位置の明治神宮大会に優勝すれば、
部内でトラブルが起こらない限り、春の選抜高校野球の出場校に選ばれます。
そして、ポイントがもう1つ。
明治神宮大会に優勝した高校のあるブロックの枠が1つ増えます。
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近畿ブロックの枠が増えます
明治神宮大会の結果で春の選抜高校野球の出場校の決め方は大きく変わります。
春の選抜高校野球と夏の甲子園の選考基準の違い
それでは春の選抜高校野球と夏の甲子園の選考基準の違いです。
この3つが大きく違います。
各都道府県から1校ではない
まず1つ目の春の選抜高校野球と夏の甲子園の選考基準の違いは、
各都道府県から1校ずつ出場するわけではないことです。
春の選抜高校野球:32校
夏の甲子園:49校
春の選抜高校野球は47都道府県をブロックにわけて、
そこから出場する32校を決めていきます。
一方で夏の甲子園は47都道府県で勝ち抜いた1校が各都道府県の代表として出場します。
目に見える大きな違いだね
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春の選抜高校野球に出場したピッチャーの歴代記録はこちらでまとめてます。
必ずしも各都道府県大会で優勝した高校ではない
つぎの春の選抜高校野球と夏の甲子園の選考基準の違いは、
必ずしも各都道府県の大会で優勝した高校ではないことです。
夏の甲子園は各都道府県の大会で優勝しないと出場できません。
ですが、春の選抜高校野球は各都道府県大会で優勝しなくてもチャンスがあります。
各ブロックの秋大会に出場できるのは、各都道府県大会の上位校(優勝〜3位)です。
そのため各都道府県の大会で優勝していなくても、
各ブロックの秋の大会で良い結果や試合内容をすればチャンスはあります。
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「まずは各都道府県大会で3位以内に入って、各ブロックの秋大会に出場する」
これが春の選抜高校に出場するための第一関門です。
春の選抜高校野球に出場したバッターの歴代記録はこちらでまとめてます。
大会運営委員会が出場校を決める
最後3つ目の春の選抜高校野球と夏の甲子園の選考基準の違いは、
大会運営委員会が出場校を決めることです。
夏の甲子園は各都道府県の大会を優勝した高校が出場します。
わかりやすい決め方だね
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ですが、春の選抜高校野球は前述の通り、大会運営委員会が出場校を決めます。
それにより色々と波乱があるのですが、それもまたドラマになるんです。
春の選抜高校野球に出場したチームの歴代記録はこちらでまとめてます。
センバツと夏の甲子園の熱量の差
春の選抜高校野球の出場校の決め方を解説しました。
春の選抜高校野球と夏の甲子園の選考基準の違いは3つです。
このような違いがあります。
そして、この違いが春の選抜高校野球と夏の甲子園の熱量の差なんです。
夏の甲子園は各都道府県から1校ずつ出場するので、
盛り上がり的には春のセンバツよりも夏の甲子園のほうが高くなります。
ただ!
春の選抜高校野球と夏の甲子園も高校球児の必死さは同じなので、楽しみたいですね!